資料
住民主体の健康増進活動の形成―長野県「八千穂村」における実践から
三浦 利子
1
,
菊池 みずほ
1
,
杉田 淳平
1
,
中山 大輔
1
,
小林 栄子
1
,
西垣 良夫
1
,
杉山 章子
2
1JA長野厚生連佐久総合病院健康管理センター
2日本福祉大学社会福祉学部
pp.565-569
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100613
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長野県東部に位置する人口5,000人弱の八千穂村(2005年3月に佐久町と合併して佐久穂町となったが,本稿では,旧八千穂村を八千穂村と記す)は,全国でも先駆的な取り組みとして,1959(昭和34)年に「全村健康管理」を開始した.健康管理は,地域の諸機関と連携しながら(図1),健康診断と健康教育を組み合わせて実施され,がまんしたり気づかなかったりして村民の中に潜在していた疾病を発見して早期治療に結びつけるとともに,疾病の予防に必要な知識や生活改善方法を示して,住民の健康意欲の向上を目指した.
行政と専門機関によって開始された事業は,40年以上経過した現在,住民による自主的な活動を生み出しながら定着している.
本稿では,健康管理事業の展開の中で誕生したさまざまな住民による活動のうち,栄養改善に取り組んだグループに着目し,その形成・発展過程の調査・分析を通して,住民主体の活動を可能にする要件について考察した.
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