特集 乳肉衛生
「乳肉衛生」によせて
恩田 博
1
1厚生省乳肉衛生管理官室
pp.409
発行日 1959年7月15日
Published Date 1959/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202158
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公衆衛生部門の中で乳肉衛生の占める分野は大きい。これは国民生活の向上に伴ない増大するものであるが,特に最近わが国においてこの比重が増大して来たことは注目すべきことである。
乳肉衛生とは動物が人類に完全に奉仕することを援助することである。畜力利用や動物間相互の疾病の場合を除いても,人類の生活,即ち衣食住には動物に依存するものが多い。衣類としては羊毛及び皮革類があり,薬品,食品としては,乳,肉,卵及び内臓等があり,住には建物こそないが日常の生活必需品として靴,鞄等の革類を始め肥料,油脂等があり,何れも人類の生活に最も手近で且つ重宝なるものとして利用されている。反面好ましくない点としては心ない人々による家畜の飼育が人類の生活に迷惑を与えることもある。
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