特集 乳肉衛生
搾乳衛生
伊藤 元彦
1
1東京都衛生局獣医衛生課
pp.410-414
発行日 1959年7月15日
Published Date 1959/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202159
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
乳幼児が母親の乳房から直接乳を飲むように我々が清潔で健康な乳牛の乳房から直接牛乳を飲むことができたら,最も清潔で美味しく,最も安全である訳であるが,実際はそうはゆかない,牛乳は搾られてから各家庭に配達されるまでに,相当長い時間と取扱い上複雑な過程を必要とする。この間に非常に沢山の人手をかり,又非常に沢山の機械,器具類に接触する以上,細菌によつて汚染される機会が非常に多い訳である。
この細菌中には病原菌と,非病原菌による汚染があり,いわば四六時中細菌の挑戦を受けている訳である。そこで,これらの細菌の汚染を防止して,牛乳の安全性を確保するために,搾乳衛生の重要性が叫ばれているのである。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.