原著
公費申請肺結核患者のレ線所見及び医療状況の推移について
前田 鍵次
1
1名古屋市西保健所
pp.387-390
発行日 1958年7月15日
Published Date 1958/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201988
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保健所区域内に結核患者がどの程度に存在し,どの様な病変を呈し且どの様な医療を受けつつあるかを知ることは,その結核対策をたてる上に不可欠な事ではあるが,実態調査を行つていないのでこれを明確にする事は厳密にいえば私共の現状では困難である。当名古屋市西保健所登録台帳に収載されている届出並びに公費負担申請患者については,その医療の実状を曾つて昭和29年末に調査報告をしたことがあるが,ここでは更にその継続として昭和29年12月より2ヵ年半の間に当保健所で取扱つた公費申請肺結核患者についてそのレ線所見並びに医療の状況等の年次推移,換言すれば医療を受けている肺結核患者の動静を知り且これに他の調査資料を照応することによつて今後の結核特に肺結核蔓延の傾向を推測しようと試みたのである。
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