第5回綜合医学賞入選論文
聾唖に関する生理学的研究
小川 喜代子
1
1和歌山県立和歌山聾学校
pp.51-75
発行日 1955年12月15日
Published Date 1955/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201629
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I.序論
聾唖とは,聴器,聴覚中枢,言語中枢の何れかに障碍があるかにより,日常の会話を聴取出来にくいものを言う。
聾唖は中耳内耳の障碍によつておこる真性又は単純性聾唖と,言語の綜合理解力の欠陥によつて起る白痴性聾唖の如き精神的聾唖,並びに聴器,聴神経線維,聴中枢,感覚的言語中枢,発声器に対する未梢性運動中枢と,其未梢経路の構成する反射弓の何れかの部位に障碍をうけて起る聴唖と,前記三者の混合によるところの混合性聾唖とに分類される。又聾唖の原因と聴覚消失の起る時期によつて先天性と後天性聾唖とに大きく分類することも出来る。
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