海外文献
除痛マスク
pp.9
発行日 1952年12月15日
Published Date 1952/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201138
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患者の苦痛を即時除くという特殊なマスクが考案され,既に使用されている。此マスクの目方はゴム製で約16オンス程ある。其マスクの一端は小さい圓壔に連結され,此中にはTrileneという透明な靑色液が入つている。此マスクはDuKe Maskと呼ばれ,之を口に裝して呼吸すると疼痛は立處に消失し,患者が負傷して手足に施された厚い重い繃帶と取換えられ,排膿も極めて容易に行われ,新たに生じた激痛も取去られるのである。若し疼痛が再び始まつたならば患者は自分自身の手で容易に自己の口に此マスクを裝してTrileneを二三回嗅ぐと容易に痛みは消えて仕舞うのである。
若し餘り嗅ぎ過ぎて意識不明になると,自分の手の弛緩でマスクは離れて意識を回復するのである。其爲にマスクは患者の手に鎖で連絡してある。
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