研究と資料
アメーバ赤痢の統計的觀察
安東 喜四夫
1
,
山岸 芳雄
2
1慶大内科學教室
2慶大寄生虫學教室
pp.412-416
発行日 1949年5月25日
Published Date 1949/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200468
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緒論
日本内地に於て感染せるアメーバ赤痢の最初の報告は明治34年高洲氏にて姫路近郊に在住する4例の患者に關するものである。以來日本内地に於ても感染發病せるアメーバ赤痢は散在性に認められ,南は九州から北は北海道に及んでいる。今次戰爭により外地感染のアメーバ赤痢の増加と共に内地感染の患者も急激に増加せるは經驗されている所である。我々は内地感染の發病者と外地感染發病者との比較及び發病季節,性別,年齡別,下痢回數,發熱,赤痢既往症,合併症,死亡率其他につき調査した。材料は昭和20年より23年初頭に到る間,東京都及びその近郊に於て赤痢症状を呈し,榮養型の赤痢アメーバを確認せるアメーバ赤痢患者53例につき調査した。
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