増刊号 感染症クイックリファレンス
原因微生物
原虫
赤痢アメーバ
奈須 聖子
1
1神戸市立医療センター中央市民病院臨床検査技術部
pp.270-271
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207111
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学名 Entamoeba histolytica(エンタモエバ・ヒストリティカ)
和名 赤痢アメーバ
◎性状と特徴1〜3)
赤痢アメーバは腸管寄生性原虫で,赤痢様の腸管感染を引き起こす微生物である.赤痢アメーバ原虫の感染は,赤痢アメーバ囊子(シスト)に汚染された水や食物などを経口摂取することにより成立する.囊子は胃を経て小腸に達し,そこで脱囊子して栄養型となり,分裂を繰り返して大腸に到達する.栄養型原虫は大腸粘膜面に潰瘍性病変を形成する.栄養型原虫の経口摂取によるヒトへの感染はない.
潜伏期は2〜3週間とされるが,数カ月〜数年間に及ぶこともある.
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