研究と資料
諸種驅蟲劑の比較試驗
一丁田 健一
1
1業務局製業課
pp.92-97
発行日 1948年6月25日
Published Date 1948/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200305
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
寄生蟲對策は,たゞ驅蟲劑を澤山作つて浴びる程服用しさへすれば,それで万事終れりとすべきではないので,根本的に糞尿の充分な始末を基礎としなければ絶滅は期し難いものであるのは當然の事である。しかし現在輸入,放出放出を懇請してゐる食糧の不充分なときに,家庭菜園をやめろとか,又肥料不足の代に充分腐熟した糞尿を使へとか云つてもそれは無理と云ふものである。それ故この方面の事はさておいて,驅蟲劑としてどんなものを生産するのに努力してゐるかを述べ,現在迄に入手し得た信頼するに足りるそれ等藥品の効力を表示して使用される方々の參供に供し,いさゝかなりとも寄與する所があれば,本文を草した目的は充分に達成されたと云へるので,筆者の本懷之に過ぎるものはない。しかし淺學愚鈍,しかも多忙の事とて充分な參考資料もなく,充分な調査の餘猶もないのでこの目的が達せられるかどうかを危ぶんでゐる。何卒御判讀をお願ひする次第である。
Copyright © 1948, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.