原著 最近における寄生蟲の諸問題・2
學術研究會議傳染性疾患研究特別委員會寄生蟲科會報告
驅蟲劑の研究
森下 薫
1
1大阪醫科大學微生物研究所
pp.453-454
発行日 1949年6月25日
Published Date 1949/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200480
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サントニンの用量と驅蟲效力との關係
サントニンは極めて少量を以つて驅蟲效果をあげ得る點は,到底他の藥劑の追從を許さない所であるが,往々その效果が不定であることがあり,時に全然排蟲を見ないことがある。これには(イ)驅蟲對象に於ける感染度が關係する他,(ロ)その用量について檢討を要するものと思われる。
・サントニンの用量として指示されるものは一般に少なきに過ぎるのではないか。このことは既に云われて居る所であるが,余らは階段的に種々な量を使用して,その翼の驅蟲效力を制定した。本實験に於ては排蟲状況を正確に知るため,投藥後2週間(1部は10日間),排便を悉く採取し,排蟲數を算し,その雌雄別・體長・體重・變性の有無を記録し,且つ毎便について檢卵し,更らに3週後に檢卵を行つて完全排蟲を判定した。その成績を一表とすると次の如くである。
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