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蛔蟲驅除海人草,栴檀樹皮,小麥藁煎劑効果の比較研究
加世田保健所
pp.282-287
発行日 1947年10月25日
Published Date 1947/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200202
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緒言
食糧事情の悪化に伴ふ榮養問題がやかましく論議せられてゐる今日,農村に於ける寄生蟲驅除,特に成長期にある學童の寄生蟲驅除は,榮養問題からも識者の間では憂慮せられてゐるところである。
其の中でも蛔蟲驅除に關しては,戰前迄は主として優秀なるサントニシ製劑に依頼してきたわけであるが,敗戰後に於ては,之が輸入の道は全く閉ざされ,國内生産にも期待出來ざる今日,唯海人草製劑にのみ頼つてゐる現状である。然るにこの海人草製産たるや實に微々たるものにして學童の蛔蟲驅除にさへ事足りざる有樣で,入手容易にして有効なる蛔蟲驅除藥の發見は,實に目下の急務である。
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