特集 認知症のケア
認知症の人の支援―初期集中支援チームと精神科医療供給体制
上野 秀樹
1,2
1敦賀温泉病院
2千葉大学医学部附属病院地域医療連携部
pp.683-688
発行日 2014年10月15日
Published Date 2014/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401103111
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認知症は高齢化が一番の危険因子である.人口の高齢化が進む先進諸国では,国を挙げての認知症対策が進んでいる.わが国でも2012年6月18日に,厚生労働省から「今後の認知症施策の方向性について」という報告書が公表され,同年9月5日「認知症施策推進5か年計画(通称 オレンジプラン)」が公表された.ようやく日本でも認知症の人に対する社会的な支援を充実させることにより,「認知症になっても本人の意思が尊重され,できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮らし続けることができる社会」の実現をめざすこととなったのである1).
この実現のために,初期集中支援チームと身近型認知症疾患医療センター(その後,認知症医療支援診療所に名称を変更)という2つの大きな施策が示された.
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