特集 肋産婦と国際協力
青年海外協力隊の国際協力活動—マラウイでの活動をふり返りつつ
関 育子
1,2,3
1前・青年海外協力隊
2青年海外協力隊事務局
3国立公衆衛生院疫学部
pp.998-1004
発行日 1992年12月25日
Published Date 1992/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900703
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
青年海外協力隊について
1)青年海外協力隊とはなにか
読者の皆さんは,日本人の青年がアフリカ人と肩を組んだり,アジアの子供たちに囲まれて笑っているような写真やポスターを見かけたことがきっとあると思う。ポスターの青年たちは例外なく屈託のない表情で,真黒に日焼けしている。青年海外協力隊(以下,協力隊)の存在は,このようなイメージで知られるようになり,最近では受験者の数も増加してきている。特に,海外で仕事をしてみたいと考える人なら,一度は協力隊を心に留めるだろう。
青年海外協力隊は,海外ではむしろJOCV(Japan Oversease Cooperation Volunteers)という名称で知られている。その名が示すとおり隊員はボランティアであるが,政府開発援助(ODA)の技術協力の一環として位置づけられている(表1)。協力隊事務局が発行する「青年海外協力隊員募集要項」には次のように書かれている。
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.