特別寄稿
東日本大震災から1年―福島県からの報告―放射線被曝のリスクに揺れて
福島 哲仁
1
1福島県立医科大学医学部衛生学・予防医学講座
pp.226-229
発行日 2012年3月15日
Published Date 2012/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102369
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はじめに
福島県は昨年,地震,津波,原子力発電所事故と未曾有の被害を受け,今なお原子力発電所の事故収束,県内に降り注いだ放射性物質の除去,また警戒区域や計画的避難区域等の住民の帰還も目途が立たないままであり,風評被害を含め産業界が受けた影響も甚大である1).しかし,これらの状況を網羅して報告するには誌面の制約もあり,またそれぞれに適任者もいらっしゃることだろう.本稿では震災から1年を振り返り,私自身が体験し感じたことを中心に述べさせていただこうと思う.なお編集者からの要望もあり,先般の第70回日本公衆衛生学会総会(秋田)における私の教育講演の内容をもとに執筆したことをお許し願いたい.
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