連載 衛生行政キーワード・80
「相双地域医療従事者確保支援センター」の設置について
町田 宗仁
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1厚生労働省相双地域医療従事者確保支援センター(厚生労働省医政局研究開発振興課)
pp.167-169
発行日 2012年2月15日
Published Date 2012/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102349
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東京電力福島第一原発事故の緊急時避難準備区域1)が昨年9月30日に解除をされたことを受け,10月2日(日),細野豪志原発事故担当大臣と佐藤雄平福島県知事が福島県庁で会談しました.その席上で,政府は地域への住民の帰還を促すため,南相馬市内に相双地域の医療従事者の確保等を行うべく小宮山厚生労働大臣が積極的に推進していた「厚生労働省相双地域医療従事者確保支援センター(以下,支援センター)」を設置することについて言及がなされ,同じ週の7日(金)に開所となりました.相双地域とは,福島県の海沿いの地域(浜通り地方)の,いわき市以外の南相馬市,相馬市,相馬郡(新地町,飯舘村),双葉郡(広野町,楢葉町,富岡町,川内村,大熊町,双葉町,浪江町,葛尾村)で構成される2市7町3村が該当します.
支援センターは厚生労働省の出先機関の位置付けで,南相馬市にある福島県相双保健福祉事務所内に設けられ,厚生労働省職員2名を約6か月間の配置をすることでスタートしました.旧緊急時避難準備区域内の公立,民間病院の医師等医療従事者数や喫緊の課題をきめ細かに把握した上で,「被災者健康支援連絡協議会2)」等関係機関間の連絡調整を行い,最終的には医療従事者確保に向けて,福島県が行っている既存の確保策の更なる推進に寄与することを目的としています.
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