公衆衛生Books
―公益社団法人地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター(編)―『健康なくに2011―災害が問いかける「公衆衛生とは?」』
pp.113
発行日 2012年2月15日
Published Date 2012/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102350
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われわれは2010年に健康づくりの主役である住民の方と支援者である専門職や行政の方に読んでもらう本を目指して『健康なくに』を作成しました.本書は「健康」を単に疾病がないといった狭いとらえ方ではなく,国民一人ひとりが幅広い意味での「健康」を享受できるようにするために,今,専門職のみならず,地域に生きる一人ひとりが何に取り組めばいいのかを考え,実践するきっかけとなる,そして日頃の活動を今一度見直すときに手にしたい本を目指しています.そのため,正解や確立された方法論を紹介するのではなく,今,健康づくりを考えるうえで検証しなければならないことや,最新のトピックスを検証した内容にすべく議論を重ね,毎年改訂し,読者の方と一緒に学び,作り上げていく姿勢を持ち続けたいと考えています.
2010年版では,既存の活動を通して,今求められている公衆衛生活動とは何かを問いかけました.そして,その問いかけどおりの取り組みが,まさしく被災地で求められ,行われていないでしょうか.2011年版は東日本大震災からの復旧・復興,被災地での「健康なまちづくり」に学んだことを,非被災地が日常の活動に生かす内容を目指しました.その一方で,残念ながらMIDORIモデルやタバコ対策などを割愛せざるをえませんでした.ぜひ2010年版も合わせて参考にしていただければ幸いです.
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