特集 超高齢社会に備える
終末期の医療・介護と尊厳死をめぐる課題と展望
岩尾 総一郎
1
1国際医療福祉大学
pp.296-300
発行日 2011年4月15日
Published Date 2011/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102079
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はじめに
昨年12月17日,厚生労働省から「終末期医療のあり方に関する懇談会」報告書が公表された.この報告書に「終末期医療に関する意識調査の検討結果1)」が付されている.この意識調査は,過去1993年,1998年,2003年,2008年と4回にわたり実施され,日本人の死生観,倫理観等を踏まえた終末期の医療・緩和ケアに対する国民の関心を探る上で重要な資料となっており,筆者は前回の調査解析に事務局として関わった経験を持つ.2008年に行われた厚生労働省の終末期意識調査も,本特集のテーマである「高齢者」に限っているわけではないが,本稿では延命治療,在宅死,リビング・ウィルについての厚生労働省調査結果を基に,望ましい終末期医療・介護のあり方,尊厳死をめぐる課題と展望について述べてみたい.
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