視点
管理栄養士と公衆衛生活動
佐藤 ひろ子
1
1千代田区千代田保健所健康推進課
pp.90-91
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101498
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管理栄養士の専門性
本年度より,生活習慣病対策として特定健診・特定保健指導が始まり,その指導の担い手として医師,保健師とともに,管理栄養士が名を連ねた.また,食育推進基本計画では,管理栄養士らが住民の地域での生涯にわたる適切な食生活の実践を支援することが求められている.生活習慣病の予防や食育の推進などに,管理栄養士がその専門性を発揮するときが来た.
平成13年の栄養士法の一部改正により,管理栄養士の業務が定義づけられ,また平成15年には健康増進法の施行により,特定給食施設における栄養管理基準が示された.傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導,個人の身体状況や栄養状態等に応じた専門的な栄養の指導,特定の多数人を対象に,利用者の身体状況,栄養状態,利用の状況等に応じた特別の配慮を必要とする給食管理等々が盛り込まれている.つまり,個々人の身体状況,栄養状況等に応じてアセスメントを十分に行い,計画を立て,実践できるように支援し,モニタリングをしながら評価も行っていく職種が管理栄養士であると明示されたのである.さらに平成17年に策定された日本人の食事摂取基準は,従来から続く国民健康・栄養調査とともに栄養管理や栄養指導を行っていく上で,強いエビデンスとなった.
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