連載 楽しく性を語ろう―性の健康学・11
性暴力
中村 美亜
pp.588-589
発行日 2008年7月15日
Published Date 2008/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101368
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私が若者に向かって,「愛し合っている人どうしならセックスをするとか,セックスをすれば愛が深まるとか信じ込んでいる人,それは間違いですよ!」と話すと,必ず「そんなはずはない」と反論される.「セックスは愛している者がするものであり,愛の結晶がセックスである」と,メディアや教育や芸術によって,さんざん刷り込まれているのだから,そう考えるのも無理もない.
しかし,「愛と暴力は紙一重」という話をすると,私の言わんとしていることが意外にスルッと理解されるようだ.まずは「あなたの人間関係チェック」をしてもらう.「自分の親しい友人やつき合っている人,あるいは家族などから誰か1人を選び,その人との関係について,次の質問に自分があてはまるかどうか考えてください」と指示を出す.以下はDV(ドメスティック・バイオレンス)があるかどうかをチェックするために沼崎一郎さんが作成した項目(『なぜ男は暴力を選ぶのか』かもがわ出版,2002)の一部だが,少し文言を変えて,すぐに“DV”とはわからないようにしておく.
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