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特集 セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツの新展開――“私らしく生きる” を次世代に
性暴力の現状と課題
-――フォレンジック看護の視点から
Current status and issues of sexual violence
――From the perspective of forensic nursing
藤田 景子
1
Keiko FUJITA
1
1静岡県立大学看護学部看護学科
キーワード:
性暴力
,
フォレンジック看護
,
支援
,
性暴力被害者支援対応看護師(SANE)
Keyword:
性暴力
,
フォレンジック看護
,
支援
,
性暴力被害者支援対応看護師(SANE)
pp.747-750
発行日 2022年5月14日
Published Date 2022/5/14
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28107747
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15人に1人の女性が性暴力被害にあっている.しかし,性暴力被害について誰かに打ち明けたり相談した人は36.6%であり,約6割は誰にも相談していない.被害にあっている人は多いにもかかわらず誰にも相談できない,これが性暴力の被害の現状である.しかし,性暴力被害を受けることにより心的外傷後ストレス障害(PTSD)や不安障害などの心身や生活の質の低下など甚大な影響を与えており,性暴力は健康問題であるといえる.外傷や妊娠の可能性,性感染症などの診察目的で医療機関を受診している可能性があるが,医療機関においてまだまだ性暴力被害者への支援について適切な支援は確立されていない.現在,日本において,性暴力被害者支援対応看護師(SANE)の養成がはじまっている.性暴力支援に関する正しい知識や態度,ケアを身につけた医療者が,被害者の対応にあたることが求められる.なぜならば,被害者は被害後どのようなケアを受けたかによってその後の回復が変わるからである.医療現場で性暴力被害に対して適切な支援がなされることが重要である.
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