資料
地域在住高齢者の主観的年齢と健康状態
斎藤 至
1
,
和田 洋典
1
,
牧上 久仁子
2
,
安村 誠司
2
1福島県立医科大学医学部6年
2福島県立医科大学医学部公衆衛生学講座
pp.1037-1041
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101220
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人が老いに対して持つイメージが健康状態や生命予後に影響することが示唆されている.Uotinenら1)はフィンランドの高齢者に調査を行い,自分が実際の暦年齢より身体的にまたは精神的に若いと答えた人は,暦年齢と同じ,または老いていると答えた人に比べ,13年後の死亡率が有意に低かったと報告している.Kuperら2)は英国で40~60歳の男女に「(一般的に)中年期が終わる年齢は何歳だと思うか」と質問し,中年期が終わるのは60歳以下と答えた回答者は,70歳以上と答えた回答者に比べ平均7年間の追跡中に虚血性心疾患を発症した頻度が高かったと報告している.
今回われわれは,地域在住高齢者を対象にアンケート調査を行い,主観的年齢がどのような要因により決定されるのか,また主観的年齢は高齢者にとって何を意味するのか検討したので報告する.
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