トピックス
結核予防法の感染症法への統合によって何が変わったか?
阿彦 忠之
1,2
1山形県健康福祉部
2山形県衛生研究所
pp.492-495
発行日 2007年6月15日
Published Date 2007/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101083
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
平成18年12月に「感染症の予防及び感染症の患者の医療に関する法律(以下,感染症法)等の一部を改正する法律」が成立し,本年4月(一部は6月)に施行された.
感染症法の改正案について当初は,次の2つが論点となっていた.
①生物テロ等による感染症の発生・蔓延を防止するための病原微生物等の適正な管理体制の確立とその法的整備
②最新の医学的知見に基づく感染症の分類の見直し
しかし,その後の検討過程において,
③結核対策も感染症法のもとで推進する
という新たな論点が追加され,結果的に結核予防法の廃止(感染症法への統合)という大きな制度変更に発展した.
そこで本稿では,結核予防法が感染症法に統合されることになった背景,およびこの統合によって結核対策面では何が変わったのかを概観するとともに,今後の課題とその対応策を考察したい.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.