活動レポート
HACCPを活用した保育所における感染症対策
北西 陽一
1
,
谷村 睦美
1
,
中村 礼子
1
,
由田 洋一
1
,
西出 恵里
2
,
松田 かず子
1
,
川島 ひろ子
1
1石川県石川中央保健福祉センター
2石川県リハビリテーションセンター
pp.714-718
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100956
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近年,全国的に腸管出血性大腸菌による集団発生が保育所や老人福祉施設で起きているが,石川県でも平成14年の4月と5月に,連続して保育所でO157の集団発生があった.
当所では,これまで地域の保育所に対して感染症連絡会等を過去6年間にわたって開催し,腸管出血性大腸菌感染予防のための指導を繰り返し行ってきていた.しかし,当所が実施したアンケートや施設調査では,共用タオルの使用,消毒剤の不適切な使用,おむつ交換時の手袋未着用等,これまでの連絡会等で毎年説明してきたはずの基本的な感染対策が,未だに徹底されていなかった.これらの事実と,今回の保育所内での2次感染によると思われる集団発生を考えた時に,これまでの保健所の指導方法の限界を思い知らされた.
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