特集 健康危機における情報ネットワーク
健康危機管理体制の構築をめぐって
田中 良明
1,2
1前厚生労働省健康局総務課地域保健室
2現東京都健康局地域保健部環境保健課
pp.494-496
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100897
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地域保健の新しい体制整備のため,平成6年に地域保健法が制定されたが,その後の地域保健を取り巻く情勢の変化等を踏まえ,平成10年11月に公衆衛生審議会の下に設置された「地域保健問題検討会」の中では,健康危機事例の頻発が問題点として指摘された.
平成11年8月にまとめられた同検討会の報告書の中では,「現状でも保健所を中心とした健康危機管理はある程度行われているが,昨今発生した健康危機事例を通し,明らかになった現在の健康危機管理の問題点は,健康危機情報の収集体制が十分でないこと(中略)などの管理体制が十分でないために,健康危機管理上最も重要な初期対応が適切に行われず,結果として被害を最小限に食い止めることができない場合があった」と健康危機情報の収集体制の不備が指摘された.
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