連載 全国いきいき事例ファイル・9
糖尿病在宅療養支援事業―徳島県穴吹保健所
中川 利津代
1
,
斉藤 泰憲
1
,
福永 一郎
2
1徳島県穴吹保健所
2保健計画総合研究所
pp.319-321
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100368
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徳島県は糖尿病による死亡率が全国に比し高く,本事例の穴吹保健所管内も例外ではない.このため,糖尿病を良好にコントロールし,合併症の発生をできるだけ防止し,高いQOLを保った在宅療養を支援する必要性が指摘されていた.しかしながら,糖尿病の療養にあたって,良好に糖尿病をコントロールしてゆくためには,どのようなことが必要で,誰がその役割を果たすのかという点から,十分に患者のためになる療養支援方策を考える必要があった.
療養支援の主役は,その名の通り支援される糖尿病患者であって,周囲の医療者や支援者ではない.したがって,この事業を始めるにあたって,まず患者を中心に据えることを確認しながら事業を展開してゆくことにした.また,ターゲットは現在糖尿病の療養をしている,ないしは必要とする患者の重症化防止と生活の質の確保に絞り,糖尿病の発生予防は含まないこととした.事業の基本的な考え方は図に示している.
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