特集 保健師を考える・1 保健師のニュービジョン
〈保健師教育を考える〉
②保健師の大学院教育
奥田 博子
1
1国立保健医療科学院公衆衛生看護部
pp.281-283
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100358
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近年の地域住民の健康問題は複雑化し,ニーズの多様化,住民の権利意識の高揚等がみられる.また,地域保健法や介護保険法等の新たな法整備,地方分権や規制緩和など,行政で働く保健師は,これらの社会変化からより確かな専門性が求められている.
このような社会情勢や,他方国民全般の高学歴化を受け,看護学領域においても高等教育の必然性が高まり,看護系大学および大学院の新設・増設がみられている.保健師の大学院への進路は,看護系大学のみならず,福祉・心理・教育・社会・経済などその領域は多様である.これは昨今の保健師職の就労の場が福祉や医療等へと拡大し,その各々の領域での専門性が求められていることや,職務に従事しながら進学可能な条件の整備(大学院設置基準第14条に基づく教育方法の特例)が大学院にあるかどうかで進路を選択していることも要因になっている.
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