視点
他力本願―行政のできること,できないこと
白井 千香
1
1神戸市兵庫区保健福祉部(保健センター)
pp.2-3
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100222
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新しい年を迎えるたびに,何か抱負を,今年の計画を…と思っていた時期がある.希望(思い込み)と努力(自力)で何とでもなると思っていた頃だった.
医師免許をいただいてから今年でちょうど20年となる.診察室で待つ医師ではなく,人々の生活を診たいと思い公衆衛生に期待して,自分なりの研修も組み立ててきた.その間,妊娠,出産,子育てを経験し,正味20年の医歴ではないが,それなりに母子保健にはリアリティがある.阪神淡路大震災では渦中にあり,自宅は半壊,危機管理や災害時の自治体間支援やボランティア,住民間協力の実際に触れた.また震災後はうつ状態で休職せざるを得ず,精神科に通ったことから「こころのケア」には当事者として共感することもできる.
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