連載 発育性股関節形成不全(乳児股関節脱臼)の予防への挑戦・7
二次医療機関での検査と治療の流れ—発育性股関節形成不全症の診療を地域で支えるために
岡田 慶太
1
1東京大学医学部附属病院整形外科
pp.470-475
発行日 2026年10月10日
Published Date 2026/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134883330820050470
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発育性股関節形成不全症とは
発育性股関節形成不全症は、乳児期の股関節が不安定であったり、大腿骨頭と臼蓋の位置関係に異常を来したりする疾患です。以前は「先天性股関節脱臼」と呼んでいましたが、出生時だけでなく、出生後の発育過程で明らかになることもあるため、現在では「発育性股関節形成不全」、英語ではDevelopmental Dysplasia of the Hip(DDH)という名称が広く用いられています。
DDHは、早期に発見され、適切な時期に治療が開始されれば、多くの場合、装具などの保存的治療で良好な経過が期待できます。一方で、診断が遅れると治療が長期化し、牽引、徒手整復術、観血的整復術、骨切り術など、より負担の大きい治療が必要になることがあります。保健師さんは、乳児健診、家庭訪問、育児相談などの場で、DDHを疑うきっかけに早く接する立場にあります。本稿では、一次健診などでDDHが疑われ、二次医療機関へ紹介された後に、どのような検査と治療が行われるのかを概説します。

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