Japanese
English
論説
発育性股関節形成不全の早期治療成績
Early treatment outcome of developmental dysplasia of the hip
渡邉 研二
1
K. Watanabe
1
1亀田第一病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Kameda Daiichi Hospital, Niigata
キーワード:
DDH
,
early treatment
,
ultrasonography
Keyword:
DDH
,
early treatment
,
ultrasonography
pp.843-849
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_843
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は じ め に
本邦では発育性股関節形成不全(developmental dysplasia of the hip:DDH)の治療は生後3ヵ月以後に開始することが標準的治療とされてきた.しかし,本邦のほとんどの報告1~4)において生後3ヵ月以降のリーメンビューゲル(RB)の整復率は75~85%とされ,整復率を上げるための対策に関する方向性は示されていない.Graf5)は1980年に超音波による新生児からのDDHの客観的な画像による診断法(図1)を発表した.この診断法により欧米では早期治療が一般的となっており6,7),整復率が高く骨頭壊死の症例も少ないとの報告が増えてきている.生後3ヵ月以前の早期治療が整復率を向上させ骨頭壊死を減少させるか否か調査することが本研究の目的である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019