特別記事
災害対応体制強化を推進する研修プログラムの開発—市町村における災害時保健活動マニュアルの策定・活用に向けて
雨宮 有子
1
1千葉県立保健医療大学健康科学部看護学科
pp.440-445
発行日 2026年10月10日
Published Date 2026/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134883330820050440
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災害時保健活動に係る体制整備推進の必要性と課題
全世界で気象変動に伴う自然災害が頻発しています。特に日本の国土は、地形・地質・気象等の面で厳しい条件下にあり災害発生リスクが極めて高い状況です。今後30年間に、南海トラフ地震(発生確率80%程度、死者最大29.8万人)や、首都直下地震(発生確率70%程度、死者最大1.8万人)の発生が想定されています1)。このような状況下で「防ぎ得る死と二次健康被害の最小化」のための災害対応体制整備は喫緊の課題です。
大規模災害時は、被災都道府県の災害対策本部の下に保健医療福祉調整本部が設置されます。その指揮により、まず命を守り(医療)、二次健康被害を予防し(保健)、生活の維持再建(福祉)へと組織的に展開していくことが基本です。保健医療福祉の支援者がそれぞれ専門性を発揮し協働することで被災時の混乱の中、迅速に効率的効果的な被災者支援を実現できます。

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