連載 発育性股関節形成不全(乳児股関節脱臼)の予防への挑戦・2
発育性股関節形成不全の早期保健指導のポイント
朝貝 芳美
1
1信濃医療福祉センター整形外科
pp.498-503
発行日 2025年12月10日
Published Date 2025/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134883330810060498
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はじめに
乳児股関節健診は実施されていますが、その方法は標準化されていません。日本小児整形外科(日小整)学会の2011〜2013(平成23〜25)年2年間の調査では、完全脱臼1295例のうち199例15%が歩行開始後に診断され治療に難渋する例であり、乳児健診を受けている例が多いことも明らかになりました。そこで、推奨項目による二次検診紹介基準を作成し「乳児健康診査における股関節脱臼一次健診の手引き」を作成し、全国市町村に10冊ずつ配布しました。
長野県ではこの15年間で把握している範囲で遅診断例は1例のみであり全国的にも減少していると期待していましたが、2020〜2024(令和2〜6)年の5年間の日小整学会による全国調査では、完全脱臼例は752例のうち103例14%が遅診断例であり、遅診断例は残念ながら減少していません。

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