連載 ベルリン演劇留学記—演劇とケアの濃密な時間・2
見ることで見られ続ける、劇場という場所
野村 眞人
1
1レトロニム
pp.426-429
発行日 2025年9月15日
Published Date 2025/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134327610280050426
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観客席という場所
演出家の野村眞人です。前号では、留学先のベルリンで経験していることをもとに、観客席とはどういう場所なのかを主なテーマとして書きました。
観客席は、そこに座る自分と自分自身との距離化や二重化が期待される寓意的な場所であると同時に、自分と誰かが不意に混ざり合って存在する広場的な場所でもあること、そしてそれは決して演劇の専門用語ではなく、都市や社会の中に偏在するものであり、観客について考えることで劇場以外の場所にも演劇を引用できるようになる可能性を持つものです。そのような例の1つとして、ベルリンで行われている刑務所での演劇について触れました。

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