今さら聞けない手術手技
新連載予告
水谷 光
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1市立貝塚病院 麻酔科・中央材料室
pp.966
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360320100966
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- 文献概要
われわれが麻酔を行う患者は,麻酔だけを受けることはない。必ず手術を受けている。つまり麻酔管理は,その手術の流れに応じた手技の要点に合わせなければならず,手術手技を知らないと,まともな麻酔はできない。だから,どんな手術の麻酔を担当するときも,手術の手順について必ず予習するだろう。各診療科の分厚くて細かい手術手順書を眠気と戦いながら読むのでもよい。予習ではないが,術後にカルテに記載される手術記録(オペレコ)も勉強になる。しかし,最も実践的な勉強法は,術中にじっと術野を眺め,聞き耳を立てることである。術者が助手に指導している時が絶好の機会で,聞き逃してはいけない。そうしてしばらくすると門前の小僧よろしく習わぬ術式を知るようになるが,実はその理解はあやふやではないだろうか。
そんな“今さら聞けない”手術の流れと手技の要点を現役の外科医が解説する新連載を,来月号から始める。毎月,多くの病院で行っている標準的な手術を一つ取り上げ,離被架を挟んだ麻酔科医向けに書き下ろしてもらう。そして,その手術における麻酔上の注意点について,麻酔科医が一言添える。
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