症例ライブラリー 危機管理「発災」
いつもの手術中,近隣で大規模列車事故との報が入った
櫻井 淳
1
Atsushi SAKURAI
1
1日本大学医学部 救急医学系 救急集中治療医学分野
キーワード:
CSCATTT
,
トリアージ
,
多数傷病者事故
,
MCI
,
job action card
,
JAC
Keyword:
CSCATTT
,
トリアージ
,
多数傷病者事故
,
MCI
,
job action card
,
JAC
pp.34-37
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360320010034
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■症例
ここは地域の中核病院。病床数は600床ですべての科がそろっており,手術室は8床である。本日は平日の午前10時。麻酔科部長は出張中で,若くして麻酔科医長になったあなたは,医師の職位としてはトップであり,張り切ってあれこれ指示を出している。5例の予定手術の麻酔導入が終わり,それぞれ手術は始まった。施行している手術は胃癌の胃全摘(4時間予定),大腿骨頸部骨折の骨頭置換(2時間予定,その後2列でもう一例予定),頭頸部癌(10時間予定),冠動脈バイパス術(CABG)(6時間予定),産婦人科の緊急帝王切開(2時間予定)であった。臨時手術として,78歳のヘルニア嵌頓と,抗菌薬治療中の12歳の虫垂炎の症例の手術が申し込まれている。
そこへ救命救急センターから,近所で列車の脱線事故が起こり,多数の怪我人がいると連絡を受けた。
さて,あなたならどうする?
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