提言
もっと身近なところに目を向けてみよう
浅野 友佳子
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1医療法人社団青藍会クリニック 訪問リハビリテーションらいらっく
pp.1280-1281
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590121280
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私たちはみんな地域で働いている
厚生労働省が2025年(令和7年)をめどに地域包括ケアシステムの構築を掲げて,早数年.とうとう2025年になってしまった.地域包括ケアシステムの中で私たち作業療法士は重要な役割があると考え,地域の中で活動していると思うが,地域包括ケアシステムの定義にリハビリテーションという用語が入っていないことを知っているだろうか? 地域の人の生活をよりよくするため,活動や参加に働きかけるのは作業療法士等のリハビリテーション職であるはずなのに…….地域包括ケアシステムのイラストには「回復期リハビリテーション」や「リハビリテーション」という言葉は出てくるが,文字のみで表されている定義にはリハビリテーションという言葉は出てこない.
では,実際に地域包括ケアシステムにかかわっている作業療法士はどのぐらいいるのだろうか? ここで「私はかかわっていないなあ」と思う人もいると思うが,実際は病院に勤めていても,介護施設に勤めていても,それらはすべて地域にあるものであるため,地域包括ケアシステムに多くの作業療法士はかかわっているといえる.また,少し拡大解釈をすると,子どもや障害福祉,司法にかかわっている作業療法士,起業している作業療法士も地域の仕事にかかわっている.なぜなら地域に住み,そこで働き,そこにいる人の健康と幸せのために働いているからである.という私もこのような考え方になったのは,10数年前からである.
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