地域在住高齢者における社会的活動参加の自己決定に対するセルフモニタリングシート実施の効果—ランダム化比較試験

Effects of self-monitoring on self-determination to participate in social activities among community-dwelling older adults: a randomized controlled trial

Abstract：【目的】本研究では，地域在住高齢者における社会的活動参加の自己決定に対するセルフモニタリングシート実施の効果について明らかにすることを目的とした．【方法】介入群（17名）は1カ月間の社会的活動参加の内容を含めたセルフモニタリングを実施し，対照群（16名）は普段の生活を継続した．社会的活動参加動機づけ尺度の各得点（5因子）に対してベイズ統計による重回帰分析を実施した．【結果】社会的活動参加動機づけ尺度の「自己成長の追求」にて，介入群は維持，対照群は低下し有意差を認めた．【考察】高齢者の自己決定に関連する活動や健康状態を管理できているという自律性は，普段の生活のみでは低下することが報告されている．本介入によって，社会参加の自己決定因子の一つである「自己成長の追求」が維持された可能性が高い．【結論】社会的活動を含めたセルフモニタリングは地域在住高齢者が社会的活動への参加を自己決定する力を維持することが示唆された．