特集 地域で子どもたちを支える—「参加」を支援すること
コラム:赤ちゃんの成長と地域社会—飛騨市の作業療法士による革新的支援
山口 清明
1
,
山口 静香
1
,
町村 純子
2
Sayaka Yamaguchi
1
,
Shizuka Yamaguchi
1
,
Junko Machimura
2
1特定非営利活動法人はびりす
2株式会社ゆう地域支援事業團
pp.560-562
発行日 2025年6月15日
Published Date 2025/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590060560
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はじめに
筆者は飛騨市地域生活安心支援センター「ふらっと」のクロスファンクショナル行政チーム(図 1)に所属し,引きこもり,生活困窮,いじめ,虐待等の困難事例を含む多様な相談支援を行っている.各事例を検証する中で,問題の予兆が乳児期や出生前の家族史に起因する場合が多いことが判明した.これに基づき,問題発生後の対応では解決が困難なケースに対し,予防的介入スキームの構築を目指し,障害の有無を問わず,すべての子どもと大人のWell-beingを支援する事業を立ち上げた.その一環として,「学校作業療法室」や「赤ちゃんからはじまる人生まるごと作業療法」プロジェクト等を推進している.本稿では,作業療法士が赤ちゃん期の子育て支援を通じて地域社会の豊かさに寄与できる可能性について考察する.

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