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特集 アフターコロナ時代の作業療法の可能性—作業で紡ぐ人の健康と幸福
COVID-19の感染拡大によりリハビリテーション治療が中断された脳卒中患者における上肢機能の回復
Upper-limb functional recovery in chronic stroke patients after COVID-19-interrupted rehabilitation
坂本 大悟
1,2
Daigo Sakamoto
1,2
1東京慈恵会医科大学附属病院
2東京慈恵会医科大学大学院 医学研究科医学系専攻 博士課程
pp.341-344
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590040341
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Key Questions
Q1:コロナ禍が生活期の脳卒中患者に及ぼした影響は?
Q2:作業療法により患者の上肢機能は回復するのか?
Q3:感染症の流行期において,作業療法士に求められる支援は?
はじめに
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を抑制させるために講じられた施策は,人々の生活様式を大きく変えた.COVID-19の流行期において,人々は不要不急の外出が制限され,身体および精神機能に悪影響が生じた1).
脳卒中後の運動麻痺は日常生活動作(ADL)を制限し,生活の質を低下させる要因となるため,継続的なリハビリテーション治療が重要となる.しかし,COVID-19の流行期においては,クラスター感染を抑止するためにその診療が制限された施設があった.特に,院外からウイルスが流入する危険性が高い外来患者に対する診療が中断された.当科の研究グループが外出の自粛および外来診療の中断を経験した生活期の脳卒中患者を調査した結果,Fugl-Meyer assessment of the upper extremity(FMA-UE)の得点が低下し,筋や関節の強張り,疼痛等の患者の自覚的な身体症状が悪化することが明らかになった2).本稿では,先行報告の対象であった脳卒中患者を追跡調査し,外来診療が再開された後の上肢運動機能の回復量を推定した研究3)の一部を紹介する.

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