Japanese
English
TOPICS 神経精神医学
COVID-19感染拡大下の自殺予防
Suicide prevention under COVID-19 pandemic
河西 千秋
1
,
成田 賢治
1
,
津山 雄亮
1
Chiaki KAWANISHI
1
,
Kenji NARITA
1
,
Yusuke TSUYAMA
1
1札幌医科大学医学部神経精神医学講座
pp.551-553
発行日 2021年5月15日
Published Date 2021/5/15
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27707551
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感染拡大が社会や保健・福祉にもたらす影響は,大規模自然災害と類似する.COVID-19の感染拡大は多くの人に死の不安・恐怖をもたらし,実際に多くの人が命を失い,あるいは家族や友人・知人を失う経験をしている.生計を失ったり,経済的に追い詰められる,学業の機会を奪われる,そして将来計画を変更せざるを得なくなった人はおびただしい数に上るものと推測される.ちなみに,いわゆるリーマン・ショック後に,世界中で自殺の増加が生じていたことが明らかにされているが1),生活基盤の不安定化はメンタルへルス不調の発生から精神疾患への進展を助長し,自殺に傾く人を増やす.自殺で亡くなる方の少なくても85%以上は,最終的には精神疾患に罹患した状態で亡くなっていることがわかっている2).
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