連載 臨床実習サブノート 効果的かつ安全な起居動作へのアプローチ・第4回
胸・腰髄損傷
須堯 敦史
1
Atsushi SUGYO
1
1総合せき損センター中央リハビリテーション部
pp.865-869
発行日 2025年7月15日
Published Date 2025/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590070865
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胸・腰髄損傷患者の起居動作
胸・腰髄を完全に損傷した場合,損傷部以下の完全麻痺が生じます.そのため,ベッド上の床上動作や車椅子生活に関連した起居動作の獲得をめざすことになります.
胸・腰髄損傷患者の起居動作獲得のポイントは,International Standards for Neurological Classification of Spinal Cord Injury(ISNCSCI)1)を用いた正しい評価方法で残存機能を把握したうえで,正常な上肢機能を,効率的かつ適切に使用できるよう指導することです.胸・腰髄の損傷高位によっては,体幹機能が大きく低下し,座位バランスが不良となります.上肢を使ったバランス保持動作を獲得するため,早期離床を積極的に行い,患者自身で動作を行う機会を多くつくることが重要です.
*本論文中,動画マークのある箇所につきましては,関連する動画を見ることができます(公開期間:2028年7月31日).

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