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入門講座 ADL訓練の実際・4
胸・腰髄損傷の移乗動作訓練
Practice of ADL Training. 5: Transfer Training in Thoracic and Lumbarlord Injury Patients
椎野 達
1
,
松尾 清美
2
Shiino Tooru
1
,
Matsuo Kiyomi
2
1総合せき損センターリハビリテーション診療科
2総合せき損センター医用工学研究室
1Department of Rehabilitation Medicine, Spinal Injuries Center.
2Department of Medical Engineering, Spinal Injuries Center.
pp.693-699
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103366
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Ⅰ.初めに
脊髄損傷者の運動療法の中で,トランスファー訓練は車いす訓練および歩行訓練とともに重要な位置を占めている.これは,脊髄損傷者が日常生活を行なうため,車いすから他の場所へ移乗する必要が有るためで,その訓練方法は退院後の生活方法に大きな影響を与えるものである.そこで,われわれは基礎体力増強訓練を通して移乗動作に必要な残存筋力の増強を行なうように努めている.
今回は,初めて脊髄損傷者の治療訓練を行なうセラピストおよび学生諸氏に脊髄損傷者のトランスファー訓練を行なうときの参考になればと考え,当センターでのトランスファーのための基礎訓練を紹介し,訓練を阻害する因子および移乗動作訓練,実際の移乗動作について記述する.
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