連載 とびら
一期一会—小児がんの在宅支援の現場から
長島 史明
1
1はるたか会
pp.265
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590030265
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職場の机の上に,「一期一会」と書かれた大切なファイルがあります.「一期一会」とは,その機会は二度と繰り返されることのない,一生に一度の出会いであるということを心得て,万事に心を配り,誠意をもって最善を尽くすという意味です.もともとは茶会の心得を表したことばです.
医療技術が進歩した近年,小児がんの治療成績が大きく改善し,子どもたちの長期生存が期待できるようになりました.抗がん剤などの化学療法,手術療法,放射線療法,造血幹細胞移植など,入院中の厳しい治療を乗り越え,子どもたちは自宅に退院して,家族と過ごし,復園や復学を,めざします.そのためには社会全体の理解やサポートが大きな支えになります.理学療法士にも体力の維持・回復の支援,地域の多職種との連携が求められています.
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