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実践報告
都道府県がん診療連携拠点病院がん相談支援センターで顕著に多かった肺がん相談内容の実態
Reality on the Contents of Lung Cancer Consultations that were Significantly Common at a Prefectural Core Hospital for Designated Cancer Care in Japan
小倉 綾子
1
,
清水 真佐子
1
,
竹中 康子
1
,
喜多 誠
1
,
大森 晶子
1
,
岩谷 玲香
1
,
小倉 康平
2
Ayako Ogura
1
,
Masako Shimizu
1
,
Yasuko Takenaka
1
,
Makoto Kita
1
,
Akiko Omori
1
,
Reika Iwaya
1
,
Kohei Ogura
2
1金沢大学附属病院
2金沢大学新学術創成研究機構
キーワード:
がん相談支援センター,相談記録,肺がん,cancer consultation and support center
,
consultation record
,
lung cancer
Keyword:
がん相談支援センター,相談記録,肺がん,cancer consultation and support center
,
consultation record
,
lung cancer
pp.61-66
発行日 2024年12月31日
Published Date 2024/12/31
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
Ⅰ.緒言・目的
わが国のがん対策は,2007年にがん対策基本法が施行,またそれに基づく第1期がん対策基本計画からがん診療連携拠点病院に相談支援センターの設置が義務づけられた後,がんの病態理解や診断,治療技術においてめざましい発展を遂げてきた1).一方で,治療継続にともなう経済的な不安や,家族状況の変化,治療仲間の病状変化によって生じる病気や死への恐怖や孤独感などの問題はより複雑になっている2).がん相談支援センターの機能強化については,国立がん研究センターがん対策情報センターを核として,全国規模での実態把握や対応策検討が行われている3).そのなかで,がん相談支援センター間で実績や体制に差がみられること,またその格差が情報提供の質に影響することが懸念されている4).
都道府県がん診療連携拠点病院であるA 病院がん相談支援センター(以下,当センター)は,地域医療連携室を窓口に看護師とソーシャルワーカー(以下,SW)が患者ならびにその家族からのさまざまな相談に応じている.当センターの看護師は,適切な資料をもとにした情報提供や,相談者の不安に応える心理的支援といった,相談者の悩みに対する看護を実践しているが,相談内容の調査をもとにした活動の検討は行えていない.
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