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特集 骨粗鬆症性脊柱障害の治療戦略—保存から手術,そしてその先へ
第4章 種々の病態に対する手術の工夫
—特殊症例—骨粗鬆症性椎体骨折に伴う脊柱変形(後弯)合併例—骨切り術の適応と実際
Vertebral Osteotomy for Osteoporotic Vertebral Fractures: Indications and Practical Consideration
長谷川 智彦
1
Tomohiko HASEGAWA
1
1JA静岡厚生連遠州病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, JA Shizuoka Koseiren Enshu Hospital
キーワード:
骨粗鬆症
,
osteoporosis
,
椎体骨折
,
vertebral fracture
,
骨切り術
,
vertebral osteotomy
Keyword:
骨粗鬆症
,
osteoporosis
,
椎体骨折
,
vertebral fracture
,
骨切り術
,
vertebral osteotomy
pp.435-441
発行日 2026年4月25日
Published Date 2026/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091444120390040435
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はじめに
骨粗鬆症性椎体骨折治療においては種々の手術治療法の報告があるが,手術療法を行うにあたり,患者は高齢かつさまざまな合併症を有するため,より低侵襲な治療が優先されるべきであるのはいうまでもない.一方,今回のテーマである骨切り術は高侵襲な手技であり,後方椎体切除術(posterior vertebral column resection:pVCR)では約35%に合併症が発生したとの報告がある11).しかし,たとえ侵襲が大きくとも骨切り術にて脊柱のアライメントを改善させる必要がある患者がいることも事実である.矯正が必要な患者に中途半端な固定術を行うと,より大きな脊柱アライメントの破綻をきたし,さらに高侵襲となる再手術を要することがあるため,適応を見定めることは非常に重要である.また,先に述べたように骨切り術は手術侵襲が大きく手術および術後合併症の頻度も高い手術手技であるため,十分な適応吟味と手術手技の習熟,起こり得る合併症についての知識と予防法,対処法を知ったうえで行うべき治療である.本稿では,骨粗鬆症性椎体骨折後後弯症に対する術式選択と治療戦略,実際の手術手技,骨切りにおける固定範囲の決め方,合併症に対する予防法について述べる.
なお,骨切り術には後方成分の骨切除のみ行うものから椎体切除までさまざまな段階と術式があるが,本稿では主にSchwab分類9)におけるGrade 3以上である椎体骨切り(切除)術について述べる(図 1).

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