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特集 これだけは知っておきたい 補聴器診療ABC
骨導補聴器・CROS補聴器の適応と効果
Indications and efficacy of bone conduction hearing aids and CROS hearing aids
石野 岳志
1
Takashi Ishino
1
1広島大学大学院耳鼻咽喉科・頭頸部外科学
キーワード:
骨導補聴器
,
ADHERE®
,
Baha®
,
BONRBRIDGE®
,
軟骨伝導補聴器
,
CROS/BICROS補聴器
Keyword:
骨導補聴器
,
ADHERE®
,
Baha®
,
BONRBRIDGE®
,
軟骨伝導補聴器
,
CROS/BICROS補聴器
pp.336-339
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091434910970040336
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POINT
●骨導補聴器は気導補聴器の使用が困難な患者あるいは有効性が乏しい患者に対して使用する補聴器である。
●埋め込み型骨導補聴器は,気導補聴器,骨導補聴器,軟骨伝導補聴器が装用困難か,あるいは補聴効果が不十分である①先天性および後天性外耳道閉鎖症,②外耳・中耳からの持続性耳漏,③適切な耳科手術にても聴力改善が望めない,ないしは得られなかった症例,④対側が聾あるいは高度難聴のため耳科手術による合併症のリスクを避けたい伝音あるいは混合難聴症例が適応となり,振動伝達効率の点で通常の骨導補聴器より良好な成績が期待できる。
●軟骨伝導補聴器は,振動子埋め込み型イヤチップを用いることでイヤモールドと同じような装用感覚で使用することが可能であり,軟骨伝導であるため小耳症などの外耳道閉鎖症例や外耳道狭窄症例にも有効性が認められる。
●CROS/BICROS補聴器は,一側性難聴/非対称性難聴で難聴側からの音聴取を改善させるために使用する補聴器で,難聴側が重度難聴の場合や,語音聴取能が悪い場合に有効性が期待できる。

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