特集 整形外科基礎研究,いま何が起きている?—主要研究領域の現在地と可能性を探る
緒言
堀内 圭輔
1
Keisuke HORIUCHI
1
1防衛医科大学校整形外科学講座
pp.1003
発行日 2026年9月25日
Published Date 2026/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330610091003
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基礎研究の積み重ねが医学の発展に必須であることは論を俟たない.従来,手術手技開発に主眼が置かれていたと考えられる整形外科学領域においても,基礎研究から得られた知見なくしては,その発展は望めない.しかしながらわが国において,近年,医師の研究離れが進み,基礎医学の分野においても,世界に通じるインパクトの高い研究が停滞していると言われている.これには研修医制度の導入や,国立大学の独法化など,さまざまな要因が背景にあると推測されるが,このような環境の中,若手医師が基礎研究に触れる機会が減少していることが懸念される.一方,基礎医学の細分化は高度に進んでおり,整形外科学・運動器学の基礎研究分野においても,その全領域を俯瞰することは極めて困難となっている.
こうした状況に鑑み,本特集では以下の点に重点を置き企画した.①整形外科学・運動器学の主要な基礎研究分野を網羅すること,②当該領域において第一線で活躍されているだけなく,領域全般を見渡せる研究者に執筆をお願いすること,③執筆にあたり,基礎研究にまだ触れていない若手医師に研究の面白さを伝える内容であること.これらの条件を満たす研究者として,軟骨研究では齋藤 琢先生,骨代謝研究では宮本健史先生,脊髄研究では名越慈人先生,腱・靱帯研究では淺原弘嗣先生,椎間板研究では酒井大輔先生,骨格筋研究では深田宗一朗先生,有限要素解析研究では東藤 貢先生,運動器イメージング研究では名倉武雄先生,肉腫研究では戸口田淳也先生に執筆を依頼し,幸いにも各先生方からご承諾を得ることができ,本特集が実現する運びとなった.

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