骨転移キャンサーボード，多職種チーム連携を中心としたがん骨転移に対する集学的治療

Multimodal Therapy for Bone Metastases: Centered on the Bone Metastasis Cancer Board and Multidisciplinary Team Collaboration

背景：骨転移に対してキャンサーボードや多職種チームの介入を行った患者の具体的な治療成績について明らかにした研究はない．対象と方法：当院で入院して放射線治療または手術を行った骨転移患者417名を対象として，①キャンサーボードや多職種チームの介入状況，②治療後の状態，③治療後の在宅復帰達成率，④治療内容，⑤累積生存率について調査を行った．結果：87％がキャンサーボード，83％がリハビリテーション科の介入を受けた．治療後は91％の高い在宅復帰率が達成できただけでなく，約9割の症例でPerformance Status(PS) 0〜2の状態および歩行能力を維持していた．まとめ：骨転移キャンサーボードを中心とした多職種多診療科による包括的治療は在宅復帰と移動能力の維持に有効である．