特集 創外固定を上手に使いこなす
緒言
野坂 光司
1
Koji NOZAKA
1
1秋田大学大学院整形外科学講座
pp.307
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600040307
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創外固定は,整形外科領域において有用な治療法ですが,わが国ではいまだ十分に浸透しているとは言いがたいのが現状です.特にリング型創外固定は,一部の整形外科医のみが習得・実践する手技とみなされがちです.一方,海外に目を向けると状況は異なります.
例えば,米国整形外科学会(American Academy of Orthopaedic Surgeons:AAOS)では,各専門分野の学会が協力して開催する“Specialty Day”において,「股関節」「手外科」「足の外科」「腫瘍」などと並び,「四肢延長・再建外科学(Limb Lengthening and Reconstruction Society)」という創外固定を主体としたセッションが毎年設けられています.また,骨折治療の基本テキストにも,リング型創外固定の手術手技が詳細に記載されています.これらの事実は,創外固定が決してマイナーな治療法ではなく,国際的には重要視されていることを示しています.

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