増大号特集 睡眠の正しい理解を促す70のトリビア
Ⅴ章 治療薬の話題
Q63 眠れない時に市販の睡眠改善薬を使ってもよいですか?
水木 慧
1
,
小鳥居 望
2
1久留米大学医学部神経精神医学講座
2医療法人仁祐会小鳥居諫早病院
キーワード:
ジフェンヒドラミン
,
diphenhydramine
,
OTC医薬品
,
over-the-counter drugs
,
耐性
,
tolerance
,
依存性
,
dependence
,
相互作用
,
interaction
Keyword:
ジフェンヒドラミン
,
diphenhydramine
,
OTC医薬品
,
over-the-counter drugs
,
耐性
,
tolerance
,
依存性
,
dependence
,
相互作用
,
interaction
pp.793-795
発行日 2025年5月15日
Published Date 2025/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670050793
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A 現在,日本で市販されている不眠に対するOTC医薬品には,第一世代抗ヒスタミン薬であるジフェンヒドラミンが主に使用されています。これを主成分とする薬剤は睡眠薬とは異なり,「睡眠改善薬」として位置付けられており,精神疾患が原因ではない不眠に対して,生活習慣や環境の見直しでも改善が得られない場合に使用してもよいとされます。ただし,耐性や副作用の観点から,短期間の使用にとどめるのが望ましいです。慢性的な不眠や精神疾患が疑われる不眠の場合は,専門医のいるクリニックや病院への受診が推奨されます。

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