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特集 アディクション—コロナ禍で変わったこと,変わらないこと
【物質依存】
ベンゾジアゼピン受容体作動薬の常用量依存とその回避に向けて
Drug Dependence: Regular Dose Benzodiazepine Dependence
丹野 行博
1
,
村岡 寛之
1
,
稲田 健
1
Yukihiro Tannno
1
,
Hiroyuki Muraoka
1
,
Ken Inada
1
1北里大学医学部精神科学
1Department of Psychiatry, Kitasato University School of Medicine, Kanagawa, Japan
キーワード:
抗不安薬
,
anti-anxiety drugs
,
ベンゾジアゼピン受容体作動薬
,
benzodiazepine receptor agonist
,
依存性
,
dependence
,
離脱症状
,
withdrawal symptoms
Keyword:
抗不安薬
,
anti-anxiety drugs
,
ベンゾジアゼピン受容体作動薬
,
benzodiazepine receptor agonist
,
依存性
,
dependence
,
離脱症状
,
withdrawal symptoms
pp.924-929
発行日 2024年7月15日
Published Date 2024/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207332
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抄録
ベンゾジアゼピン受容体作動薬は速やかな抗不安作用,鎮静催眠作用など,臨床上有効な作用を有しており,比較的安全性も高く精神科臨床において用いられる頻度の高い薬剤である。その一方で依存性や離脱症状といった問題を抱えている。依存性,耐性についての理解がベンゾジアゼピン受容体作動薬の問題点の回避に必要である。さらに,ベンゾジアゼピン受容体作動薬の使用開始時に出口戦略を意識すること,すなわち使用開始時から中止についての構想を練っておくことが重要である。本稿ではベンゾジアゼピン受容体作動薬の有効性と有害性をまとめ,特に常用量依存について言及し報告する。
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